医療保険の入院給付金とは?

民間の医療保険は一般的に、入院した時に1日当たり5,000円、1万円等契約内容に応じて定額の給付金が受け取れる仕組みになっています。

公的医療保険が実際かかった医療費に連動して負担額が増減するものであるのに対し、民間の医療保険は入院日額”を入院日数に応じて受け取ることができます。

その“入院給付金日額”はいくらあればよいのでしょうか?
上記のグラフは“入院時の1日当たりの自己負担費用”についての調査結果です。

入院1日当たりの自己負担費用の平均は23,300円、最も多い分布は10,000円~15,000円未満の24.2%、10,000円以上が全体の約6割を占めています。

のデータだけを見ると、日額10,000円~15,000円程度は入院給付があるのが望ましいと感じられるかもしれません。

しかし上記の自己負担費用には、かかった医療費の他に付加的な費用も含まれている点です。中でも“差額ベッド代”の平均額は6,000円弱(1日当たり)と入院費用の大部分を占めています。

医療保険で入院費全てを賄う??

入院時には差額ベッド代の他に、食費、衣類など様々な雑費もかかってきます。ただ、医療保険で入院費の全てを賄う必要はありません。

入院日額5,000円の保険(日帰り入院から保障・手術給付金は1回につき一律10万円)に加入している人が、胃がんで手術をして30日間入院、病院への支払いが40万円(高額療養費適用後)だった場合、
入院給付額:25万円(5,000円×30日=15万円、手術給付金が10万円)
自己負担:15万円(40万円-25万円)
(実際は、先に医療機関に医療費全額を支払い、その後、加入保険会社に給付金を請求するのが一般的です)

入院給付金が1万円、手術給付金が20万円の保険ならば、
保険給付金はトータル50万円(1万円×30日+20万円)で10万円のプラス
となり助かりますが、入院給付金額が2倍になる分、月々支払う保険料も2倍程度になるため、日々の家計にとっては厳しい選択だということが分かります。

最近は医療技術が進み、入院日数は減少傾向、入院無しで通院や在宅で治療するケースも増えつつあります。

医療保険はいざという時には助かる反面、使わなければ掛け捨てでなくなってしまうものが大半です。

保険は必要最低限で準備し、“何にでも使える貯蓄をしっかり準備しておくこと”を基本に考えるようにしましょう。

今週もよろしくお願いします!!